その食事、逆効果かも?健康を壊す“間違いだらけの食習慣”とは

「健康のために始めた食事法なのに、なんだか体調が悪くなった気がする」
——そんな違和感を感じたことはありませんか?

最近は、SNSや動画サイトで
「糖質オフ」や「ファスティング」「◯◯だけダイエット」など、
さまざまな食事法が紹介されています。
でも、その中には医学的な根拠があいまいだったり、
特定の人にはリスクがあるものも多く含まれているのが現実です。

間違った食習慣を続けていると最初は調子がよくても、
少しずつ体に負担がかかり、生活習慣病へと進行してしまうことも。
糖尿病や高血圧、脂質異常症などは、まさにその典型例です。

「本当に体にいい食事って何?」
と迷うあなたに向けて、この記事では、よくある誤解や落とし穴をわかりやすく整理し、
正しく健康を守るための食習慣のポイントを栄養士である筆者がご紹介します。

なぜ間違った食事法が広まるのか?

情報過多の時代、何を信じるべきかわからない

ネットやSNSの普及で、食事法やダイエットに関する情報は溢れていますよね。
「これを食べるだけで痩せる」「糖質は悪」「食べなきゃ老ける」など、
どれも気になるし試したくなるものばかり。
でも、それって本当に正しいの?って思いませんか。

多くの人が「誰かが言ってたから」「バズってたから」と、なんとなく取り入れてしまいがち。
でも、それが体に合っているかどうかは別の話なんです。

見た目の変化ばかり重視する風潮

SNSでは、体重のビフォーアフターや見た目だけの変化が注目されがちです。
だから「とにかく痩せたい!」という想いが強くなりすぎて、体の中の健康が置き去りになってしまうことも。

たしかに見た目の変化はわかりやすいし、褒められると嬉しい。
でも、健康は“中身”が先。
調子を崩してからでは遅いからこそ、今こそ「正しい食べ方」を見直すことが大事なんです。

「短期間で痩せる」に潜むリスク

「1週間でマイナス5kg!」といった言葉にはインパクトがありますよね。
でも、こうした急激な変化はリバウンドの原因にもなりやすいですし、体に負担がかかります。

短期間で体重が減るのは、脂肪ではなく水分や筋肉だった…なんてことも。
結果、代謝が落ちて逆に太りやすくなる。これ、実はあるあるなんです。

よくある“間違った食事法”の落とし穴

糖質完全カットでエネルギー不足に

糖質を悪者のように扱う風潮がありますが、実は体にとって必要な栄養素です。
脳や筋肉のエネルギー源になる糖質を極端にカットしてしまうと、集中力が落ちたり、疲れやすくなったりと不調が出ることがあります。
しかもエネルギーを作り出すため筋肉を分解してしまうことも、。

また、炭水化物には食物繊維も含まれているので、便秘になったり肌荒れすることもあるんです。
糖質は「選んで摂る」ことが大切。

なので全カットはNG!

極端なファスティングがもたらす反動

ファスティング(断食)を行う人も増えていますが、やり方を間違えると体調を崩すリスクが高くなります。
体力のある人や若い方、持病のない方は短期間のファスティングであれば問題ないかもしれませんが、
持病のある方や内臓機能が低下している方、免疫力が落ちている時、血糖スパイラルが起きる可能性がある方(例えば血のつながりのある身内で糖尿病の方がいる)などは医師に相談の上行ってくださいね。

また、終わった後にドカ食いしてしまい、逆に太ってしまった…という失敗談もよく耳にします。

サプリメント依存で栄養バランスが崩れる

「サプリで補えるから大丈夫」と思っていませんか?
サプリメントはあくまで“補助”。
あれもこれも飲めば安心…というのは間違いです。

栄養は食事の中で、食材同士の相互作用によって吸収されることも多く、単体で摂るだけではうまく働かないこともあります。
基本はあくまで「食事から」。

サプリなら安心だと思い込んでいる方もいらっしゃいますが、過去サプリが原因で健康被害に遭った人は大勢います。

独自ルールの自己流ダイエットに要注意

たとえば「白米は絶対NG!」「1日1食だけ!」など、
自分ルールに偏りすぎると、体に必要な栄養が不足してしまいます。
短期的に痩せたとしても、代謝が落ちたり筋肉が減ったりして、健康を害するケースも。

実際、自己流ダイエットで体調を崩し、病院に駆け込んだ人も少なくありません。

一生続かない食事内容のダイエットは始める前から失敗が見えています。

食生活が生活習慣病を引き起こす流れ

高血圧・糖尿病・脂質異常症は食事が原因になる

日々の食生活が積み重なって、じわじわと生活習慣病へとつながっていきます。
例えば、糖質や脂質の多い食事、野菜不足、塩分の摂りすぎ。
これらが高血圧や糖尿病、脂質異常症の引き金になります。

そして怖いのは、それらが「すぐには症状が出ない」こと。
だからこそ、気づかぬうちに悪化していってしまうんです。

初期症状が出ないからこそ危険

生活習慣病は、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。
「自分は大丈夫」と思っていたら、健康診断で数値に異常が…なんてケースも多いです。

しかも、一度発症すると薬でのコントロールが必要になったり、
日常生活に支障が出たりすることも。
早いうちから食事を改善して予防することが本当に大切なんです。

悪化すると合併症や重病の引き金に

糖尿病が進行すれば、腎症・網膜症・神経障害などの合併症を引き起こす可能性がありますし、
高血圧や脂質異常も心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます。

つまり、「ちょっとした食の乱れ」が、将来的に命に関わる病気へとつながることもあるということ。こわいけど、これが現実です。

健康を守るために「正しい食習慣」を知るには

信頼できる情報源を持つことが大切

健康や栄養に関する情報は、医師や管理栄養士、厚生労働省などの公式情報を参考にするのがおすすめです。
「〇〇ダイエット成功者!」という体験談だけで判断せず、裏付けがある情報を選ぶ意識を持ちましょう。

バランスの取れた食事とはどういうものか

基本は「主食・主菜・副菜・汁物」がそろった食事。
ご飯やパンなどの炭水化物、肉や魚・豆などのタンパク質、そして野菜をバランスよく摂ることが理想です。

「色とりどりの食事」ができているか?
という視点も分かりやすいですよ。

「◯◯だけ」「抜く」ではなく「整える」食事へ

「糖質だけ抜く」「脂だけカット」ではなく、「何をどれくらい摂るのか」を考えることが大切です。
全部抜くより、全体のバランスを“整える”意識を持ちましょう。

正しい食事は、我慢ではなく“選ぶこと”なんです。

自分の体の声をきちんと聞くこと

お腹が空いてないのに食べてしまっていないか、逆に疲れすぎて食欲が落ちていないか。
体からのサインを無視せずに、ちゃんと耳を傾けることも、健康的な食生活の第一歩です。

食習慣を見直すきっかけにするために

体調の変化に早く気づくチェックポイント

  • 朝、スッキリ起きられない
  • 肌荒れが治りにくい
  • 便通が不安定
  • 食後すぐ眠くなる
  • 風邪をひきやすくなった

これらは、食生活が乱れているサインかもしれません。ちょっとでも当てはまるなら、食事の内容を見直すチャンスです。

できることから1つずつ改善する

一気に変えようとすると続きません。
たとえば、「夜だけご飯を控えめにする」「朝にヨーグルトを加える」など、小さなことから始めてみましょう。

継続できる食生活こそが、最も健康に近づく方法です。

もしすでに体調に不安があるなら

「最近ちょっと疲れやすいな」「健康診断の数値が気になるな」と思っているなら、専門の医師や管理栄養士に相談するのがおすすめです。

プロのアドバイスは、ネットのどんな情報よりもあなたの体に合った答えをくれますよ。

正しい知識があなたの健康を守る

正しい食生活は、我慢でもストイックさでもなく、「自分をいたわる」ことから始まります。

情報があふれる時代だからこそ、何を選ぶかが未来の自分をつくります。
「本当に大切なものはなにか?」を考えるきっかけとして、この記事が役立てばうれしいです。

自分の健康は、自分で守れる。そう信じて、今日から一歩だけ、始めてみませんか?

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