「良質なタンパク質を食べましょう」
って耳にしたり記事で読んだりしません?
「良質」があるってことはその反対の「良質ではない」があるのでは?という疑問がわいてきますよね。
結論からいうと「良質」=「アミノ酸スコアが高い」ということです。
この記事ではアミノ酸スコアのついてとスコアの高いタンパク質と低いタンパク質の種類について、そして体へどんな影響があるのかを書いていきます。
目次
アミノ酸スコアとは
アミノ酸スコアとは、食べ物に含まれる必須アミノ酸の量が100に対してどれくらいの量が含まれているかどうかを示したもの。
なので100に近いほど良質なタンパク質といえます。
ちなみにアミノ酸とはタンパク質の最小単位で、肉とか魚とかを食べると消化酵素によって分解されますが、その時にタンパク質がバラバラになってアミノ酸に変化します。
そしてその後、アミノ酸同士がくっついてヒトが使えるタンパク質へと再合成されます。
その数2万種類以上のタンパク質ができあがります。
簡単にいうと、例えば豚肉を食べたらそのままでは使えないのでいろんな栄養素に分解して、人が使える形に再合成するといった感じです。
アミノ酸は約20種類あり、そのうち体内で作ることができない9種類のアミノ酸(イソロイシン・ロイシン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・スレオニン・トリプトファン・バリン・ヒスチジン)を「必須アミノ酸」と言います。
肉や魚、卵、穀物などに必須アミノ酸が含まれていますが、例えば小麦に含まれている必須アミノ酸はリジンやメチオニン、スレオニンが少ないので、足りないアミノ酸は他の食べ物から補わないといけません。
なんせ体の中で作れませんから。
ドベネックの桶理論
知ってます?
この桶の話。
木でつくる昔の桶の板1枚1枚を各種栄養素に例えたもので、
ほとんどの板の高さが(栄養素)ちゃんと足りていても、1枚でも高さが足りないものがあると水(タンパク質の合成量)がこぼれてしまう。といった理論です。
タンパク質はもちろん、すべての栄養素に対しても同じなので「栄養バランスは大切」といわれるのはこのためです。
この説明の方法、めっちゃ分かりやすいですよね。
うまい例えするなー。
良質なタンパク質はなにがある?
- 肉
- 魚
- 卵
- 牛乳
- ヨーグルト
そこそこ良質なタンパク質はなにがある?
- 貝類
- 大豆
- 大豆製品
- ブロッコリー
- にら
- とうもろこし
良質じゃないタンパク質はなにがある?
- 穀類(玄米、白米、小麦)
- ナッツ類
- 多くの野菜
体への影響
タンパク質不足
- 筋肉が減る
- 基礎代謝が落ちる
- 成長障害
- 貧血になる
- 骨粗しょう症になる
- 免疫機能の低下
- 髪や皮膚がぱさつく
- 疲れやすい
- 最悪、寝たきり生活
タンパク質の摂りすぎ
- 肝臓や腎臓への負担
- 腸内環境が乱れる
- 尿路結石のリスクが上がる
腎機能や肝機能が低下している方は特に注意してください。
ベジタリアンはどうなのか?
ベジタリアンの食事のアミノ酸バランスは大丈夫なのか、心配になりますよね。
植物性のタンパク質でも例えば米や小麦の穀類と豆類を組み合わせればアミノ酸のバランスが整うので意外と大丈夫なんです。
が、成長のスピードが早い世代(幼児期や青年期)は動物性のタンパク質がやはり良いと思います。
最後に超重要な外せないこと
今回は、タンパク質の話ではあるんですけど、そのタンパク質をきちんと消化吸収するには、ビタミンB群の存在が欠かせません。
ドベネックの桶のところでも書きましたが、マジで栄養バランスは重要。
食事の計算なんて普通しないと思うので、いろんな食材を彩り良く食べることで割とバランスが整うのでこれに尽きます。
ではでは。