「自分や子どもの栄養バランス、大丈夫かな…?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
健康のために食事に気をつけたいと思っても、
実際のところ、どれぐらい栄養が足りていて、どれぐらい足りていないのかなんて、
きちんと栄養計算しないと分からないですよね。
でも、毎日のごはん作りの中で、
栄養素をグラム単位で計算して、完璧なメニューを組み立てるなんて…正直ムリ!
そんなあなたにこそ知ってほしい、
「がんばりすぎずに整える栄養バランス」の考え方があります。
栄養士の学校で学び、料理教室で伝えている正しい知識をもとに、
サプリや野菜ジュースに頼らない「本当に健康を支える食事の考え方」をお伝えします。

目次
毎日の栄養バランス、完璧じゃなくて大丈夫!
実は、栄養バランスの整った食事って「1日単位」で整える必要はありません。
忙しい毎日。あれこれ考える余裕がなくて当然です。
だからこそ、「3日単位」や「1週間単位」で整えられていればOK!
今日は少し野菜が少なかったなと思ったら、翌日多めにすれば大丈夫なんです。
栄養の基本は「五大栄養素」
まずは、食事のベースとなる五大栄養素を押さえておきましょう。
- たんぱく質:筋肉や皮膚、血液など体の材料(例:肉、魚、卵、大豆製品)
- 脂質:エネルギー源+細胞やホルモンの材料(例:油、ナッツ、肉、魚)
- 炭水化物(糖質):主なエネルギー源(例:ご飯、パン、麺、芋類)
- ビタミン・ミネラル:体調を整え、他の栄養の働きをサポート(例:野菜、果物、海藻)
この5つのバランスを、ゆるやかに意識することが大切です。
「誰でもできる」栄養バランスの整え方
難しく考えなくても、次の3つのコツを意識するだけで
自然とバランスのとれた食事に近づいていきます。
① 季節の「旬の食材」を取り入れる
旬の食材は、その季節に必要な栄養を自然と含んでいます。
また価格も安定していてお財布にもやさしい。
② カラフルな食卓を目指す
赤・緑・黄・黒・茶色など、
色とりどりの食材を並べると、五大栄養素を自然と取り入れることができます。
③ できるだけ多くの食材を使う
理想は1日20品目以上。
でも毎日そんなに作れないという方は、冷凍野菜・カット野菜・冷凍魚介を上手に使ってOK。
野菜炒めに5種類の野菜を入れるだけでも、品目数は簡単に増えます。

家族の健康を守るために意識したい食材
「これだけは押さえておきたい!」というポイントを、栄養別にまとめました。
● カルシウム(骨の材料)
不足しがちなカルシウムは、骨の健康だけでなく
血液中の重要な働きにも関係していて、生命維持にも関わっています。
おすすめの食材は…
- 牛乳(1日600ml目安)
- 小魚
- 木綿豆腐
- 小松菜
- チーズなどの乳製品
● 鉄分(貧血予防)
貧血予防に定説な鉄分。
意外と色々な食材に含まれています。
- 赤身の肉・魚(まぐろ、かつお、牛肉など)
- アサリ
- 小松菜、ブロッコリー、枝豆、パセリ
- 卵、大豆製品
● ビタミンA(肌や粘膜の健康)
おすすめは緑黄色野菜(にんじん、かぼちゃ、ピーマンなど)。
切っても中の色が濃いものが緑黄色野菜です。
野菜全体で両手1杯(約350g)を目安にしましょう。

野菜ジュースやサプリでは補えない理由
手軽に栄養を補えるように見える野菜ジュースやマルチサプリ。
でも実際は、本物の野菜や食事には勝てません。
- ジュースは食物繊維が除かれていることが多い
- 加工で栄養が減る場合もある
- サプリは体への負担も考える必要あり
- サプリは体内で消化吸収された時にきちんと働くかメーカー差がある
基本は「食事から」。
どうしてものときだけ、補助的に使う意識を持ちましょう。

食材の組み合わせ次第で吸収率もUP!
「何を食べるか」だけでなく、「どう組み合わせるか」も大事なポイントです。
- コラーゲンは【たんぱく質】+【ビタミンC】で作られる
- 非ヘム鉄は【ビタミンC】と一緒に摂ると吸収率UP
- カルシウムは【ビタミンD】(魚や干しいたけ)と一緒に摂ると吸収率UP
ちょっとした工夫で、栄養の働きを高めることができます。

食事はゆるく、でも継続的に
完璧を目指す必要はありません。
1日ごとにバランスが崩れても、3日単位・1週間単位でゆるく整えればOKだし、
揚げ物を食べたら次の食事で蒸し料理や煮込み料理にして油を控える。肉を食べたら次は魚を食べる。などちょっとした選択で栄養バランスは整えられます。
話題のダイエットや極端な「これだけ食」ではなく、
あなたと家族の未来を守るのは、今日のちょっとした意識です。
できることから、少しずつ始めていきましょう。