「正しい情報が届かない」ことへの苛立ち
どうも!30minからだメンテ料理教室「象の台所」代表の岡部ゆうこです。
今日は、私がなぜ「正しい情報発信」にこだわるようになったのか、その背景をお話しさせてください。
医者、看護師、栄養士──肩書きがある人の話でも、信じてはいけないケースがたくさんあります。
医師監修のウェブサイトや書籍でさえ、えっ!? と思うような内容が載っていることがあります。
たとえば、がん治療について。
「自然治癒を目指して抗がん剤を使わない」「免疫療法で治す」といった話を見聞きするたびに、胸がざわつきます。
標準治療を受けずに治ることなんて基本的にはあり得ません。
がん細胞は、放っておけば増える一方です。
初期であっても、進行して転移すれば治療の選択肢は限られてきます。
それなのに、「標準」という言葉の響きだけで、「もっと良い治療があるのでは」と誤解される方も多い。
言葉の選び方って、ほんとうに難しいですね。

免疫システムは「魔法」じゃない
最近では「免疫力アップ」というフレーズがあちこちで使われています。
もちろん私も説明のために使うことはありますが、本来の言い方は「免疫システム」。
たった一つの方法で、免疫システムが劇的に強くなる、なんていうことはありません。
例えば、栄養バランスの取れた食事はとても大切ですが、それだけで免疫がどうこうなるわけではないんです。
喫煙・飲酒、ストレス、性格、生まれつきの体質、住環境や育った背景、運動、睡眠……
本当に多くの要因が絡み合って、私たちの免疫システムは成り立っています。
それなのに、「このサプリで免疫が上がる」とか「○○を食べるだけで風邪知らず」といった言葉が広まり、信じられていく。
根拠がない情報が、どんどん一人歩きしていくのを見ると、つい溜息が出てしまいます。

信頼できる情報を見抜く力を持ちたい
だからこそ、私は自分が発信する時には、必ず「一次ソース」を確認します。
この情報の出どころはどこなのか?
信頼できる研究に基づいているのか?
統計の対象は? 母集団は? 偏りは? プラセボ効果は?──
たとえば、よくある200人程度のデータでも、どういう条件で集められたかによって信頼性は全然違います。
個人の感想を「証拠」として紹介している記事なんて、本当に多いんです。
でも、ひとつひとつ精査するのって、すごく大変。
だから私は、最初から国や公的な機関、信頼できる学術情報を中心に調べます。
そうやって情報を見極める力を持ちたくて、シングルマザーという立場で大変だったけど、思い切って栄養士の専門学校に通いました。
誰かの健康に関わる情報を、自信を持って「これは確かです」と言いたかったからです。

「伝える人」になる覚悟
世の中には、無責任な情報があふれています。
それを見て「これ、本当に大丈夫?」と感じたこと、きっと皆さんもあるのではないでしょうか。
私は、自分が発信する時には、必ずその情報の裏を取るようにしています。
どんなに小さな情報でも、受け取る人にとっては人生を左右する大切なものかもしれない。
だからこそ、「これなら大丈夫」と自信を持てる内容だけを伝えたいんです。
これからも、皆さんが正しい知識を選び取れるよう、そして自分や大切な人の健康を守れるように、正しい情報を届けていきます。
一緒に、情報に振り回されない力を身につけていきましょうね。