ビタミン、ミネラルはサプリで必要?

いろんな栄養素入っている系のサプリはなんだか一気に色々補えてしかもお手軽で便利な感じがしますよね。

果たしてそれって大丈夫なのか?
書いていきたいと思います。

最初に言っておくと、ミネラルを摂りすぎても良いことありませんよ?
下痢したり、ダルくなったり。
サプリを摂って、ミネラルウォーターも飲んで、食事でも摂って。
もしかすると過剰摂取している栄養素があるかもしれません。
脂溶性ビタミンも、サプリを飲んだり同じ食品ばかり食べたり、一気に大量に食べたりすると結構怖い過剰症があるので注意が必要です。

何かが多すぎても少なすぎてもダメなので、過不足なく摂るには、結局「バランス良く食べる」ってなっちゃいます。
しかも食べ物で摂るのはサプリよりはるかに安全。
「どうなりたいか?」を目指す時、ダイエットや、痛風とか脂質異常症、糖尿病、何を目指すにしてもこの「バランス良く食べる」は絶対に外せません。

ビタミン、ミネラルの役割と不足しやすい人

ビタミンは三大栄養素を効率的に体内へ吸収させるために必要なもの。
不足すると三大栄養素がきちんと体に取り込めないので、バランス良く摂ることが大切です。

ミネラルは、体の調子を整える働きがありますが、吸収率が良くないのでサプリで摂りすぎるとダルくなったりお腹を壊したり、もっと怖い中毒症状や弊害もあります。

好き嫌いが多い、外食が多い、偏った食事を日頃している、病気で思うように食べれない日が続いたりする、などがある人はビタミンミネラルが不足しているかもしれません。

ビタミン

ざっくり言うと、
ビタミンB郡は主に三大栄養素を効率よくきちんと体に取り込むための潤滑油のような働きをします。
なので、不足すると三大栄養素が取り込みにくくなってしまいます。
B群は肉や魚、野菜、卵、大豆、海藻などいろいろな食品に入っています。

抗酸化作用(ビタミンA、C、E)

ビタミンA、C、Eは抗酸化作用があるので美肌作りをはじめ、抗酸化対策に有効です。
酸化LDLや糖尿病の悪化を防ぐなど、生活習慣病にも関わります。

ビタミンAとCを多く含む食べ物は緑黄野菜がオススメ。
ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類やオリーブオイル、アボカドがオススメ。
特にビタミンCはコラーゲン生成にも関わるので積極的に摂りたい栄養素です。

貧血予防(ビタミンB12、葉酸)

ビタミンB12、葉酸は貧血予防に有効です。
ビタミンB12はアサリなどの魚介類、チーズがオススメ。
葉酸は緑黄野菜、納豆がオススメ。
貧血予防にはその他に鉄分も必要ですが、タンパク質とビタミンCも重要です。
貧血に関しては「鉄分」のところでもっと詳しく解説しますね。

疲労回復(ビタミンB1)

肉体疲労を回復させるには、ビタミンB1とアリシンの摂取が有効。
B1は豚肉にたくさん含まれています。
いろいろな食べ物に含まれてはいますが、豚肉を食べるのが一番手っ取り早い。
アリシンはにんにくとか玉ねぎ、ニラなんかのアノ臭気成分がアリシンです。

不足した場合に出てくる症状

不足した場合に出てくる症状としては、

ビタミンB1不足:脚気、疲れやすくなる
ビタミンC不足:壊血病、肌老化
ビタミンA不足:夜盲症、皮膚や粘膜が荒れる
ビタミンD不足:くる病や骨軟化症、骨がきちんと作られない

他にもいろいろありますが、どのビタミンが不足しているかによって変わります。
現在の日本ではビタミン欠乏症の人は減少していますが、ダイエットによる欠食や偏った食生活、高齢化による食事量の減少によって、ビタミン欠乏症になるケースが増えていると考えられています。

脂溶性ビタミン

水溶性ビタミンは摂りすぎても排出されるのであまり問題はありませんが、脂溶性ビタミンA、D、E、Kは肝臓や脂肪細胞に貯蔵されます。
なので、摂りすぎると過剰症を引き起こします。

とにかく脂溶性ビタミンの過剰症はタチが悪いから、習慣的に飲むサプリの内容は本当に要注意!!


*腎機能が低下している場合は水溶性ビタミンであっても負担になってしまうので医師の指示に従ってください。

ビタミンAの過剰症

ビタミンAの過剰症は毎年のように報告が上がります。
皮膚、粘膜を正常に保つ働きがあるのですが、妊娠の可能性のある女性は摂り過ぎ注意。
レバーやあん肝、ホタルイカに多く含まれています。

緑黄野菜に含まれているカロテンも身体の中で必要量に応じてビタミンAに変換されますが、こちらは過剰摂取の心配はなし。
カロテンは油と一緒に食べると吸収率が上がります。

妊娠がまだわからないような時期にビタミンAの過剰摂取が続いていると胎児の細胞分化を促進させ、奇形を伴う可能性がかなり高くなります。
高頻度でレバーなどを食べないでください。
一般的な症状としては物凄い頭痛、皮膚剥離などが起こります。
レバーを食べるなら焼き鳥1~2本程度(40~60gくらい)たまに食べる程度にしておいてくださいね。

ビタミンD

ビタミンDは普段の食事だけだと不足しがちと言われています。
ビタミンDは骨の形成に関わり、干しシイタケにたくさん含まれているので生シイタケよりも干しシイタケの方が断然オススメ。
その他、魚類に多く含まれています。

ビタミンE

ビタミンEは抗酸化作用があるので美肌作りに有効なんですけど、実はビタミンCが酸化したビタミンEを復活させてくれるという凄いシステムがあるので不足することは稀です。
アーモンドなどのナッツ類、パプリカ、オリーブオイル、アボカドなどに含まれています。

抗酸化作用を持つビタミンの使い分け

ビタミンAとEは脂溶性ビタミンなので、体の脂溶性の部分で働きます。
水溶性ビタミンであるビタミンCは水溶性の部分で働きます。

繰り返しになりますが、ビタミンAは摂り過ぎ注意だし、ビタミンEは不足することはあまりない。
ビタミンCは水溶性ビタミンなので摂りすぎても大丈夫。

老けない体を目指すなら、緑黄野菜や果物を食べるのがオススメです。
ビタミンACE全部が入っているのでお得ですね。
吸収率を上げるために、油が含まれている肉や魚、ドレッシング、アボカド、ナッツ類などと一緒に食べると良いですよ。
ナッツ類やオリーブオイルにはビタミンEが含まれているしね。

ビタミンK

ビタミンKは血が出るような怪我をした時に血液を固めるサポートをしてくれます。
また、骨の形成や血管を丈夫にするサポートもしています。
腸内細菌によってつくられるし、緑黄色野菜にも含まれているから、普通の食事で不足する事はあまりありません。
オススメ食材は納豆です。

ミネラル

ミネラルは、偏りすぎるとお互いの吸収や働きを阻害したりするので、バランスよく摂る必要があります。

結局ここでもやはり「バランス良く食べる」ことの重要さを強く言いたい。
サプリは所詮サプリなんですよ。
本当に身体に安全なのか、有効なのか、どれくらい体に吸収されているのか、。
どんなものが原料に使われているのかも分からない。

多量ミネラル:ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン
微量ミネラル:鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン

摂りすぎているミネラル

摂りすぎているのは「ナトリウム」
人によっては「リン」

ナトリウムは簡単に言えば「塩」のことです。
血圧を上げたり胃がんのリスクが上がったり、生活習慣病に関わるので問題視されています。
塩分を排出する機能がカリウムにあるので、野菜や果物、イモ類を摂取するのがオススメ。
だからと言ってカリウムに頼り過ぎず、外食やコンビニ食、麺類の汁は塩分がたくさん入っているので避け、薄味を心がけてください。

リンは食品の保存や成型のための添加物としてソーセージなどの加工食品に含まれていたり、清涼飲料水などの酸味の素として使用されているのでこれらをたくさん食べている人は過剰摂取しているかもしれません。

リンはカルシウムの吸収阻害をするので、カルシウムを含む食品をあまり食べていないのに、リンを含むものをいつも食べていると、骨量や骨密度が減って骨粗しょう症になる可能性が上がります。

足りていないミネラル

足りていないのは「カルシウム」
月経のある女性は「鉄分」も足りていません。

この2つはもうずっと何年も日本人の足りない栄養素に上がっています。
意識して食べないとなかなか満たせない栄養素なんです。
料理教室以外の仕事で献立作成を毎日のようにやっていますが、この2つを満たすのに結構苦労します。
でも、次の食材を食べれば簡単に摂れます。

カルシウム:牛乳、小魚、ヨーグルト、チーズ
鉄分:赤身の魚(まぐろ、カツオなど)、牛肉の赤身、アサリ

カルシウム

牛乳はね、やっぱ優秀なんですよ、栄養バランスが。
賛否両論あるけど、お腹を壊したりしない腸の持ち主は牛乳がオススメ。
お腹を壊すタイプの人はヨーグルトなら大丈夫。
シシャモやシラス、きびなご、煮干しみたいな骨ごと食べられる小魚も是非取り入れて欲しい。
カルシウムは言わずもがな、骨粗しょう症予防に役立ちます。

この骨粗しょう症はね、これ自体が痛いわけではないけどとにかくビックリするような軽い衝撃で骨が折れまくるからその骨折の痛みが半端ないらしいんですよ。
しかも骨がスカスカだから治りにくくなる。

あと、頭蓋骨も背骨も縮む。
頭蓋骨が縮むと顔がたるむ。美的に恐怖だわ。
背骨は男性だと10cmとか背が縮んだりするみたい。
それと、足の骨の変形の原因の一つとも考えられています。
10代後半を過ぎるとカルシウムの貯蔵はできないから、日々不足しないようにしないといけません。
足りない分のカルシウムがあると骨を溶かして使われてしまいます。

鉄分

貧血持ちの女性、ホント多い。
鉄分にどんな機能があるのかは多くの女性は知っているかもしれませんが、
そう!
貧血予防には鉄分ですね。

貧血になると、頭がクラクラしてしまいます。
あの「クラクラ」とした症状、あれは体が酸欠状態になった状態です。
いやいや、空気吸ってるし、吐いてるよ??
と思うかもしれませんが、その酸素を運んでるのはダレでしょう?
そして二酸化炭素を回収するのはなんでしょう??

それがヘモグロビンです。
ヘモグロビンの材料は鉄分とタンパク質。
他に、貧血予防の章でも書きましたが、ビタミンB12、葉酸、ビタミンCが必要。

鉄分:赤身の魚(まぐろ、カツオなど)、牛肉の赤身、アサリ
タンパク質:肉、魚、卵、大豆・大豆製品、牛乳
ビタミンB12:アサリなどの魚介類、チーズ
葉酸:緑黄野菜、納豆
ビタミンC:生野菜、果物、芋類

鉄分には吸収率の良いものと悪いものがあって、動物性のものは吸収率が良いです。
だけど1年トータルでみると、植物性からの鉄分摂取の方が多いです。
植物性由来の鉄分はビタミンCによって吸収率が上がるので、一緒に摂ってください。

鉄分にレバーを書かなかったのは、ビタミンAの過剰摂取が怖いから。
本当に貧血が酷い時には食べても構いませんが、続けては食べないでね。
貧血は日頃からの食事内容がめちゃくちゃ大切。
鉄分は体内貯金ができます。

貧血は、疲れやすい、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、頭痛、顔面蒼白、耳鳴りなどの症状があります。
これらは「鉄欠乏性貧血」の場合が多いのですが、病気が隠れている場合もあるので、貧血がつらい時やなかなか改善しない時はお医者さんに相談してください。

欠食

ただでさえなかなか摂取できない「カルシウム」と「鉄分」ですが、朝ご飯を抜いたり、無理なダイエットをしたりすると、益々全然摂れない。
なので、3食きちんと食べないといつまで経っても体がしんどいままですよ。

他に足りていない栄養素はいろいろあるんですけど、だいたいのものが野菜をもっと食べれば解決できるようなものばかり。
青菜はこまつなが物凄くオススメ。
緑黄色野菜だし、鉄分とカルシウムも豊富。
しかも安価で1年中手に手に入りやすくて食べやすい。
ほうれん草よりも鉄分が豊富なんです!

それと、炭水化物。
炭水化物も足りていない。
低糖質ダイエットが流行ったせいか、炭水化物も控えてる人が多いみたいで足りていません。
なのに脂質とタンパク質は足りている。
これじゃ、脂質異常症になっちゃいます。
1日3膳は米を食べてください。
もちろん、パンや麺類でもOK。

まとめ

サプリが全面的に悪いわけではありませんが、基本は食事で補うこと。
それでも満たされない栄養素だけをサプリで補うのは良いと思います。
ただし、信頼できるサプリを摂ってください。
日本国内でもあるけれど、海外にはサプリによって内臓が機能不全になってしまった方や体調を崩して入院された方もいます。
多くの場合はサプリをやめれば改善するようですが、中にはそのままの人も、。

薬より体に安心なイメージかもしれませんが、そうとは言い切れませんし、食事ではなかなかならない過剰症もサプリの場合はなりやすいです。
腎臓にも負担はかかります。

それと、健康食品や健康飲料も同じです。
濃縮されたものを一気に摂るということはリスクがあると覚えておいてください。


ではでは。




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