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高齢の親が太ってきたら注意したい本当の問題
「痩せたほうがいいよ」
そう言っても、親はなかなか言うことを聞いてくれません。
運動を勧めても、
- もう歳だから
- 疲れるから嫌だ
- 今さら筋トレなんて無理
そんな返事ばかり。
介護や見守りをしているご家族なら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
気づけば座っている時間や横になっている時間が増え、少しずつ体重も増えていく。
すると、
- このまま寝たきりになったらどうしよう
- 介護がもっと大変になるのでは
そんな不安が頭をよぎります。
実は高齢者の肥満対策で本当に大切なのは、単純に体重を減らすことではありません。
大切なのは、動ける体を守ることです。
そのためには運動だけでなく、毎日の食事管理が大きな鍵になります。

高齢者の食事管理で大切なのは体重より筋肉
年齢を重ねると、食べたタンパク質を筋肉に変える力が弱くなります。
この状態はサルコペニアと呼ばれます。
サルコペニアとは、加齢によって筋肉量や筋力が低下する状態のことです。
また、体力や気力が落ちて介護が必要になる一歩手前の状態をフレイルと呼びます。
高齢者はサルコペニアやフレイルになりやすいため、筋肉を守る食事がとても重要になります。
そのため、肥満のある高齢者は
「食事を減らして痩せる」ではなく、「必要な栄養を確保しながら余分な脂肪を増やさない」
という考え方が必要です。
高齢者に必要なタンパク質量の目安
一般的には体重1kgあたり1.0〜1.2g程度のタンパク質が目安とされています。
体重60kgの方であれば、
- 一般的な目安:1日60〜72g程度
- 筋力低下が気になる方:1日70〜90g程度
を意識したいところです。
特に、
- 最近歩く速度が遅くなった
- 椅子から立ち上がるのが大変になった
- 転びやすくなった
- 外出する機会が減った
といった変化が見られる場合は、タンパク質不足に注意したいところです。
- 卵1個:約6g
- 納豆1パック:約7〜8g
- 豆腐150g:約10g
- 鮭1切れ:約20g
- 鶏むね肉100g:約20〜25g
- ギリシャヨーグルト:約10g
意外としっかり食べないと必要量には届きません。
タンパク質は質も大切
タンパク質なら何でも同じというわけではありません。
筋肉づくりに役立つロイシンというアミノ酸を多く含む食品を選ぶことも大切です。
- 魚
- 鶏肉
- 卵
- 牛乳
- ヨーグルト
などの動物性タンパク質がおすすめです。
さらに、
- 納豆
- 豆腐
- 豆乳
- 枝豆
などの植物性タンパク質も組み合わせることで栄養バランスが整います。

肥満対策は「食べない」ではなく「食べ方を変える」
高齢者の肥満対策でよくある失敗が、食事量を大きく減らしてしまうことです。
食事量だけを減らすと、筋肉も落ちやすくなります。
そこで大切なのが食材選びです。
- 鶏もも肉より鶏むね肉
- バラ肉よりヒレ肉
- 加工肉より魚
を選ぶことで、余分な脂質を減らしながらタンパク質を確保できます。
また調理法も重要です。
- 蒸す
- 茹でる
- 煮る
- 電子レンジで加熱する
こうした方法は油を多く使わずに済みます。
食べない原因は食欲ではなく噛めないことかもしれない
高齢者が食事を残すと、食欲がないと思われがちです。
しかし実際には、
- 歯が弱くなった
- 入れ歯が合わない
- 顎の力が落ちた
という理由で食べにくくなっている場合も少なくありません。
すると、
- パン
- 麺類
- お菓子
- 甘い飲み物
などの食べやすい食品に偏りやすくなります。
そんなときは、
- 煮魚にする
- ひき肉料理にする
- 豆腐を活用する
- 卵料理を増やす
などの工夫が役立ちます。

市販の高タンパク食品も上手に活用しよう
介護は長期戦です。
毎日完璧な食事を作り続けるのは簡単ではありません。
- 高タンパクヨーグルト
- 高タンパク牛乳
- プロテイン飲料
- 高タンパクゼリー
- 高タンパクプリン
などの市販品も上手に活用しましょう。
続けられる方法で70点を積み重ねることが大切です。
寝たきりの先にある褥瘡(床ずれ)のリスク
寝ている時間が長くなると、褥瘡のリスクも高まります。
褥瘡とは、長時間同じ姿勢でいることで皮膚やその下の組織が傷ついてしまう状態です。
進行すると脂肪や筋肉まで傷み、感染を起こすこともあります。
- 毎日の処置
- 長期間の治療
- 入院
- 手術
が必要になることもあります。
えぐい話をすると、「生きながら体の一部が腐る」といった状態になり、臭いも結構きつくなるみたいです。
だからこそ、筋肉を守り、栄養状態を維持することが褥瘡予防にもつながります。

親の健康と介護するあなた自身を守るために
高齢者の食事管理で本当に守りたいのは体重計の数字ではありません。
- 自分で立てる
- 自分で歩ける
- 自分でトイレに行ける
- 自分で食事ができる
そんな日常生活を続ける力です。
そして忘れてはいけないのが、介護をしているあなた自身の健康です。
ケアマネジャーやデイサービス、訪問介護、配食サービスなど、利用できる支援は積極的に活用してください。
頼ることは手抜きではありません。
介護を続けるための大切な技術です。
介護で本当に大切なのは、「頑張り続けること」ではなく、「続けられること」です。


