【健康被害】サプリ選びで重要なこと

健康的に過ごしたいという気持ちがあると、体に取り入れるものを意識しますよね。
例えば食事とか運動とか。
食事に関しては、「バランス良く」が基本中の基本。
これを無くして健康を保つことはありえないし、筋肉をつけるにも、美肌を目指すにも、ダイエットするにしても「バランス良く」は外せません。
サプリは、足りない栄養素や体に欲しいものが手軽に摂れる便利なものですよね。
だけど、腎臓や肝臓に負担がかかるのも事実。
的確な選び方が分かれば、騙されることも余計なお金を使うことも健康被害に遭うこともなくなります。
今回はそんな「サプリの選び方」について栄養士が解説していきます。

サプリのレベル

いわゆる「サプリ」には安全性や有効性などのレベルがあります。

国が表示を許可しているもの(保健機能食品)

トクホ(特定保健用食品)

申請するためにたくさんの手順があり、お金もめちゃくちゃかかる(数億)
科学的根拠を得るために臨床試験もやらないといけないし、有効性の証明として査読付きの研究雑誌に掲載されることが条件になっている

・有効性・安全性がある
・定められた試験機関によって関与成分の含有量の分析試験を行う
・健康の維持、増進のために身体の生理機能などの手助けをする成分を含んでいる食品
・食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノール、カルシウム、アミノ酸、糖アルコール、不飽和脂肪酸、ペプチド、たんぱく分解物、エステル、フラボノイド、ヘム鉄、配糖体、細菌体 など

栄養機能食品

科学的根拠があればトクホよりは簡単に表示できる

・人の生命・健康の維持に必要な特定の栄養素の補給のために利用されることを目的とした食品
・すでに科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量を含む食品であれば届出不要
・国が定めた表現で機能表示を行う
・脂肪酸(1種類)、ミネラル類(6 種類)、ビタミン類(13 種類)※下記参照

機能性表示食品

・食品の三次機能(体調調整作用)に着目したもの
・安全性の確保と科学的根拠を前提に消費者庁に届け出をしたもの
・事業者の責任のもと、適正な表示などによる情報提供が行われる

その他

健康補助食品サプリ

・栄養成分を補給し、または特別の保健の用途に適するもの
・いわゆる健康食品のうち、特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態だけでなく、スナック菓子や飲料までサプリメントとよばれることがある。
・ビタミン・ミネラルが栄養機能食品の規格基準を満たしていないもの

栄養機能食品の種類

脂肪酸:n – 3系脂肪酸
ミネラル類: 亜鉛、カリウム※、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム
ビタミン類: ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、
ビタミン B1、ビタミン B2、ビタミン B6、ビタミン B12、
ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸
※ただし、錠剤、カプセル剤等の形状の加工食品にあっては、カリウムを除く。

サプリの効果を見極める

こんな感じで分類されており、国が認めた3種に分類されているものは信頼度が高く、安心ですよね。
まずは国からの信頼度がある製品を選ぶのがオススメ。

そうは言っても、例えば有名な芸能人や辛口評論家、企業なんかが「これ良いよ」って言っていたら試してみたくなりません?

クチコミは、あくまで「その人にとっては良かった」だけで科学的根拠がないし、情報操作されている可能性もあるので注意。
人それぞれ体調も代謝も体質も違います。
もっと言うと、人種や性別、年齢も違うと作用も違う。

それじゃどうすればいいのかというと、自分で信頼度を調べてみてください。

信頼できる商品かを知る方法

あくまで中立な立場でお金が絡んでない研究機関が良い。
そうなると、なかなか探すのが難しいと思うかもしれませんが、簡単です。

国の研究機関のサイトを見れば一発で分かります。
このサプリ、本当に大丈夫かな?と思ったら、購入前・人に薦める前に必ず調べるクセをつけてくださいね。
あ、ちなみにそこらへんに落ちてるサイトも微妙です。
その発信者が信頼できるか分からないし、例え「医師」や「医師監修」であってもヤバイのはたくさんありますから。
藁をもつかむ想いの病人を餌食に、効きもしない代替療法があったり、病気を治すとか言ってしまう食べ物の情報がはびこるのもそのせい。
お金って怖いね。

国の研究機関のサイト

国立医薬品食品衛生研究所

サプリを調べるならこの研究所がおすすめ
国立健康・栄養研究所

※クリック(タッチ)で飛べます

健康被害

サプリでもハーブでも健康茶でも漢方でも健康被害はあります。
もちろん病院でももらう薬でも健康被害はありますが、医師が体の状態を監視しながら投与するのでサプリとかより断然安心。

どんな健康被害があるかは上記サイト内「国立健康・栄養研究所」にも記載されていますが、やはり多いのは内臓。

例えば、腎臓とか肝臓に影響が出る。
口から摂り入れたものは消化吸収するにあたり、どんなものでも腎臓・肝臓を通ります。
この2つは体のデトックス器官。
薬やサプリ、アルコールなんかを一生懸命処理してくれます。

事例

  • 通販で購入した特定保健用食品の粉末青汁を1回飲用し、薬物性肝障害の重症。34日間入院。
  • 知人に勧められた3種のサプリメントの摂取を続けたところ、薬物性肝障害の重症。1カ月強の入院。

青汁でも信頼できないメーカーのものは怖いですね。
健康被害にあうのは、40代以降に多く、なんらかの疾患をもっている人がほとんどだそうです。
それと、個人輸入された商品でなる人も多い。
自分で個人輸入していなくても、店や業者が個人輸入したものを販売したりもできます。
なんせ「食品」ですから。

「国立健康・栄養研究所」健康食品の基礎知識
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail4584.html

劇症肝炎

全身倦怠感、食欲不振、黄疸があったらすぐに病院へ行ってください。
肝性脳症を伴って急性肝不全となる劇症肝炎ですが、予後は極めて悪い。
原因の8割はウイルス性ですが、薬やサプリ等でも可能性があります。

最後に

ハーブだから安心
薬よりも体に優しくて良さそう
辛口評論家が薦めていたから
コンビニでも売っているし

マジで怖いです。
濃縮されたものを一気に体へと摂り込むということは、内臓に負担がかかるということをお忘れなく。


関連記事

  1. ストレスはなぜ肌に影響を及ぼすの?

  2. 美肌の条件ってなんだ?【コラーゲン製品は必要ない】

  3. 【食べてリセット】栄養バランスが疲労を癒す

  4. 【炭水化物】糖質、糖類、プリン体ってなに?【種類】

  5. 肌にも影響!貧血になりやすい人3選

  6. 夏バテを防ぐ食事とは?

知りたい事は? 例)豚肉 中性脂肪